今回は「法律」と絡めるテーマを「ハラスメント」にいたします。
ということで、『法律とハラスメント。その①』に。
「ハラスメント」は、
現在の私の人材教育(企業や団体向け)カテゴリの中で
依頼率の7~8割を占めるテーマです。
なので、1回だけでは到底語りつくせず、
今回は、「その①」編にします。
さて何回編になるのでしょうね?
…って誰に聞いてるのでしょう。
回数気にせず、
時の流れに身を任せ~♪ておきます。
さて、
もともと「ハラスメント防止」については、
2007年ごろから私が担当する人材教育プログラムに組み込んでいましたが、
実際に「ハラスメント防止教育」のみのテーマでの依頼が増えてきたのは、
2017年頃からと記憶しています。
理由はハラスメントにおける新法の成立を数年後に控え、
準備を早めにしておきたい大手企業~中大手企業からの依頼増によるものです。
その新法とは、
2019年に成立した『パワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)』。
この法律によって、
企業や団体は、
雇用環境におけるパワハラ防止のための
「必要な措置」を講じることが義務化されました。
(2020年6月に大企業(&官公庁)から施行始め。
2022年4月から中小企業へも施行)
その「必要な措置」の中には、
従業員教育が含まれているので、
パワハラに限らず、
セクハラ、モラハラ、マタハラ等、
ハラスメント全体に対するプログラムが作れる&指南ができる私への
研修や講演、コンサルティング依頼が増えたというわけです。
テーマ的には、
法律がガチッと前提&土台になっているので、
おそらく大手企業であれば、
外注専門家へのお願い初めは弁護士や社労士へ依頼集中するのがスタンダード。
私自身、自分が今のようにハラスメント防止教育をするということは予想していなく、
「私、できます!ハラスメント教育やります!」
という営業看板を掲げていたわけではありません。
そんな私が企業のハラスメント防止プログラムに取りかかった第一号は、
そもそもハラスメントというくくりの依頼ではなく、
別件おける「困ってます…なんとかしたい」相談が始まりでした。
具体内容は企業情報に関わることなので伏せておきますが、
その相談内容を聴いたうえで、
まずは必要な調査をさせていただき、
その調査上で発見した原因がハラスメントだとわかりました。
そして、そのハラスメントを無くすためには、
ストレートなハラスメント防止指導は合致しそうもなく、
従業員のプライドや志気、環境改善が必要と判断し、
適応する教育プログラムを開発し、実行していきました。
環境の改善までには相当の時間を要しましたが、
改善度合いに比例するようにハラスメントも抑止され、
売上向上へも結びつくという相乗効果のオマケ付きの善き善き結果に。
その後は、パワハラ防止法の施行が近づいてきたこともあり、
あらゆる業種の企業や団体様からのご紹介が連鎖するなどして、
ストレートなハラスメント防止教育へのご相談が続々と増えていき、
私のプログラムがお役に立てるならばと、
プログラム提供&講師登壇等を行って参りました。
ハラスメントを防止するためには、
必要な法律知識を習得し、
適応する職場環境にすることを大前提としつつ、
①何をしたらいけないのか、
②何を言ったらいけないのか、
③どんな仕組みを作っていけばいいのか、
という①~③にしっかりとアプローチしていくことが必須。
基本的な法律知識や厚労省のガイドラインは、
国における決定事項として、
誰が伝えても差はないと思います。
それ以外、
上記の①~③の行い方は、
担当する講師やコンサルタントによって十人十色かと思います。
私自身のプログラムは、
ご依頼の内容によっていくつかの種類がありますが、
特に力を入れているのは、
社会で実際に起こったハラスメント事件を題材にして
理解を深めていただくようにと、
事件をまとめたニュース原稿(もちろん自分で書き起こす)と
リアルなシナリオ(脚本に近いもの)を題材にすることです。
原稿書きは得意です。
原稿書きが好きというわけではありませんが、
以前、TVニュースキャスターやライターをしていた頃は、
毎日膨大な量の原稿を書くのが仕事でしたので、
そりゃ嫌でもスキルが装填されます。
そして、原稿に必要な情報収集も得意。
これも、TVや出版系のメディア人には必須のスキル。
(というか、性(サガ)、習慣といえる)
私は情報収集を「取材活動」としていますが、
そのスキルもフル活用しています。
取材活動とは、
関連資料や専門家からの情報を得るだけではなく、
テーマに関わる人から体験談を聴いたり、
自分自身の実体験も時系列で掘り起こしたり、
様々な方面から必要な事実情報を炙り出していく作業です。
その情報をもとに、
ニュース&シナリオなどの原稿を書き起こしていきます。
それが教材の一部になり、
ワークの題材としても活用していきます。
この取材活動×ニュース×シナリオが、
私のプログラムの特徴だと思っています。
作業は簡単ではありません。
時間も相当かかります。
法律が絡むものはリーガルチェックもします。
講演や集合研修等の登壇時は、
注意が必要な事柄も多いのでメンタル的にもなかなかハードです。
時々疲労が溜まると、
どうしてこんなにセンシティヴなテーマを扱うようになったんだろう、
私がやらなくてもいいことではなかろうか…
などとと弱気になることもあります。
例えるならば、
負荷のかかったPCが
熱をもってウィーンウィーン鳴いているような状態です。
それでも、
私の記憶の根底にある3つのことが支えとなって、
自力再起動⇒「わし、やらなあかんぜよ」モード・スイッチオンと相成る日々。
3つのこととは、以下の通り。
1.かつてハラスメントを受けてきた者としての怒り
2.過去にハラスメントをしてしまったであろう者としての贖罪
3.ハラスメントによって失われた命への鎮魂
1と2は私自身のことですが、
3は私以外の失われた尊い命のことです。
続きは次回『法律とハラスメント。その②』にて。
今回も最後までお読みいただき、
ありがとうございました!